一昨日、日本に帰ってきました。
荷物がいっぱいで、またチェックインカウンターで大騒ぎ。
今回はカンタス航空だったけど、超過料金1100ドル要求されました。空港の郵便局でいろいろ送り、スキーを捨てるふりをしたりで、なんとか払わずに帰ってきたけど、板を持っていく人はスキーギア分をおまけしてくれる航空会社が良いと思う。
今年のCraigieburnはハズレだったと思う。雪が降れば次の日は風で吹き払われ、そのあとに雨が降るなんてことがしょっちゅうだった。
ある日の嵐。この日は風が強く立っていられなかった。リフトを停止させた後、支柱に体を巻きつかせ撮影。カメラを構えても風で飛ばされそうになった。綺麗に1直線、だけど恐ろしい雲。
いろいろ動き回れる人は当てることができるだろうけど、働いているとそうもいかない。自分がNZを滑りにくるなら、車を借りて、いろいろなクラブフィールドを滑ることの出来るチルパスhttp://www.chillout.co.nz/を買って滑ると思う。
いろいろなこともあった。人が辞めたおかげで、ポジションがあがりスノーセーフティの仕事も経験できた。本来なら雪崩のレベル2の資格がないとできない仕事。でもスキー場のマニュアルをチェックすると、人がいない場合は経験ある人の監督の下ならばやってもよし。と書いてあったので良い経験と思い滞在期間も延ばし、やってみたが面白かった。お客やスキースクールの奴からのプレッシャー(なんでコースが開かないの?いつ開くの?)も大変だったが、なんとかコースを解放したときのみんなのニコニコ顔を見ていたり、ありがとうって言われるととてもうれしい。
先シーズンからレベル2の講習を受け始め、今シーズン試験を受ける予定だが本当に勉強になった。なまけものの僕はつい足を止めてしまうことがあるが、常に勉強を続け、足を止めないようにしなければいけないと思う。足を止め、新しい知識、技術を勉強することをやめた時点でプロとしておしまいだと思う。僕の1歩は小さく、摺り足かもしれないけど少しでも歩き続けたいと思う。
本来ならスノーセーフティの仕事には、毎朝スキー場の積雪情報を電話メッセージや色々なスキー場情報ホームページに書き込むマーケティング系の仕事もあるが、さすがにそれはマネージャーがやってくれた。3年前のマネージャーが休みの日に、みんなでふざけて僕が吹き込んでみた日があり、朝来たお客に
「今日のリポートは今までで一番最高だったよ!何言っているかわかんなかったけどね!」
とほめられたことがあるくらいだ。
いくらクラブフィールドっていってもお客が来ないのでは困るものね。
雪崩にも流されかけた。帰国日も迫ったある日のこと。風が強く吹き溜まりも硬く大きくなっていたので、そこに2kgの爆薬をセットし、上部に雪のない、安全と思われる岩場の下に逃げ込んだ。導火線が燃え尽きるまで約1分30秒。ケビンは自分のポールを足元に置き、次の爆薬のセットを始めていた。そして爆発。爆発の煙の中、破断が始まるのが見えた。
「よーし、やった!」
自分のセットした爆薬で雪崩が起こるのは最高に楽しい。
しかし同時に自分の足元でも破断が始まっていた。
ケビンと流されながら懸命に泳いだ。幸い3m程流されただけで済んだ。止まったその先は岩場。止まらなければ岩に衝突し、さらにその下に叩き落されただろう。
お互いに大丈夫かと声を掛け合い、そのあと笑った。でも2人とも手が震えていた。ケビンはまだ爆薬を握り締めていた。見上げた奴だ。ケビンのポールは、流されず置いた場所にそのままあった。僕たちは、安全な場所から50cm下に立っていたってこと。
破断面深さ30~40cm、幅40m、流下距離300m。
破断面が見える。立っていた場所は右上の岩場の下
気を取り直して次の爆薬のセットに向かうケビン君
今度から岩の上に立つか、岩につかまることにする。
ほんとバカ。
なんだかんだ楽しかったけど、日本に帰ったら夏が終わっていた。とてもさみしい。
来年は行かないかも・・・
去年もそう言っていたけど。
おまけ
ニュージーランド人は何でもダクトテープ(ガムテープ)で直してしまう噂があるが、これは本当です。ある日ぼくのPCが充電されなくなったので、電源コードをお店に持っていってもらったら・・・
1週間後、40ドル。(ヒューズが飛んでいたので、また飛んだらテープを剥がして交換せよ。とのことらしい)直ったからいいけどね。買うと高いしね。